2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16790585
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
後藤 珠子 自治医科大学, 医学部, 助手 (40364509)
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Keywords | Leigh症候群 / ミトコンドリア / 遺伝子解析 |
Research Abstract |
Leigh症候群ではエネルギー代謝を司るミトコンドリアDNAとそれに関わる多くの核遺伝子において遺伝子変異が同定されているが、遺伝子変異の判明しないLeigh症候群患者も多数存在している。臨床的には、Leigh症候群は急速進行性の病態をとり、治療は対症療法が主体であり、非常に難渋することが多く、予後も不良である。疾患の病態の解明と治療法の確立にはheterogenousなこの疾患を遺伝子異常、臨床像などからサブグループ化し、解析することにより、病態にあった治療法の選択、確立が可能となると考えられる。 そのため、本研究では臨床像、遺伝子異常からLeigh症候群の病態を解析し、急速進行性の病態をとるこの疾患において、臨床上有用となるような病因遺伝子変異め検索が短時間で効率よく行えるシステムを構築することを目的としている。 1.臨床像の検討:臨床的にLeigh症候群と診断されているが、遺伝子変異の判明していない患者13名において検討行った。臨床症状からの分類は困難であるが、有効薬剤の有無、生化学的データなどに差がみられ、遺伝子解析結果とリンクすれば良い指標となると思われた。 2.ミトコンドリアDNA全周解析:WAVE^<TM> DNA fragment解析装置を用いてミトコンドリアDNA全周の遺伝子変異スクリーニングを行った。 3.核遺伝子の変異解析:SURF-1の解析を行った。また、complex-Iの遺伝子について解析中である。 今回の検索した13名には新規遺伝子変異は同定されなかった。ミトコンドリアDNAの解析については短時間でスクリーニングが可能となった。他の核遺伝子は報告の多いものから遺伝子変異検索をしたが、対象遺伝子多く、対象遺伝子を絞るための指標の検索が今後の課題と考えられた。
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