2004 Fiscal Year Annual Research Report
モデル生物であるメダカを活用したCohen症候群原因遺伝子の機能解析
Project/Area Number |
16790589
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
清水 厚志 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (30327655)
|
Keywords | Cohen症候群 / アンチセンスオリゴ / 初期発生 |
Research Abstract |
8番染色体長腕部(8q22.2)に位置するCohen症候群の原因遺伝子COH1の機能解明のため、本研究での主な対象であるメダカのCoh1遺伝子の解析および単離を行った。一方でメダカと同じ硬骨魚であるフグを中心に、イヌ、マウス、ニワトリ、ショウジョウバエのゲノム解析をデータベースを用いたホモロジー検索、ヒトゲノム配列との比較、およびコンピュータプログラムによるエキソン予測などを駆使して詳細に行った。 これらの解析の結果、各生物種におけるCOH1遺伝子のゲノム上でのサイズはヒト830kb、イヌ750kb、ラット620kb、マウス560kb、ニワトリ420kb、メダカ400kb、フグ230kb、ショウジョウバエ12kbであることがわかった。以前の研究からヒトCOH1遺伝子のエキソン28には142塩基および67塩基のバリアントが存在することが分かっていたが、長いエキソン28は魚類から確認できる一方げっ歯類であるマウスおよびラットのみで欠損していることが判明した。 さらに今回のゲノム解析の結果から鳥類からヒトまではCOH1遺伝子は62個のエキソンで構成されているが魚類においてエキソン29、34、42、61が2個に、エキソン56は3個に分断されていることが判明した。 メダカCoh1のcDNAは13kb、4038アミノ酸からなり、ヒトCOH1とほぼ同じ大きさであることが確認できた。また、メダカCoh1はメダカ初期胚において発現量が低く、発生に伴い発現量が増加することが確認できた。
|