2004 Fiscal Year Annual Research Report
サイトカイン/サイトカイン受容体のシェダーゼを標的とした新しい皮膚老化防止戦略
Project/Area Number |
16790647
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
室田 浩之 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (90363499)
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Keywords | 光老化 / TNF / TNFRp55 / シェディング / TACE / ケラチノサイト / 線維芽細胞 / UVA |
Research Abstract |
私は皮膚における光老化とTNFの関係に着目しTNFRp55のシェディング活性を増強させる事で光老化を導く一連のカスケードが抑制できないかと考えている。実際、ヒト培養ケラチノサイトおよび線維芽細胞に対しUVA(300-420nm)を照射することにより生じるNF-κBとAP-1の活性をルシフェラーゼアッセイで確認した所、両者の活性は照射量依存的に増加していた。現在UVA照射前後のTNFRp55の局在も検討中である。次にTNFRp55のシェディングを活性化する4-aminophenylmercuric acetate(APMA)がUVA照射に伴うNF-κBとAP-1のルシフェーラーゼ活性にどのような影響を及ぼすか検討した。まずAPMAの至適濃度を設定するために0.01〜0.5mMのAPMAを培養ケラチノサイトと線維芽細胞に作用させたところ、培養上清中の可溶型TNFRp55の濃度はAPMA用量依存性に増加していた。そこでAPMA0.5mM存在下でUVA照射を行った細胞におけるJNKのリン酸化をwestern blotで、またNF-κBとAP-1の活性をルシフェラーゼアッセイによって検討している。データーを蓄積中であるが現時点では多量のUVA暴露を受けた細胞ではAPMAによって抑制される傾向が見えている。この試験管内での情報をもとに現在光老化モデルマウスを用いた治療モデルを開発中である。目下SKHマウスにUVA(30J/cm^2/day)を12か月照射するシステムを用いて0.01mM、0.5mM、1mMのAPMAを外用することで治療モデルを作成しin vivoにおける変化を病理学的及び生化学的に検討している。
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