2004 Fiscal Year Annual Research Report
神経線維腫症1に発生した神経線維腫における悪性転化因子の検討
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16790664
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
谷戸 克己 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (90277054)
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Keywords | 神経線維腫症1 / 悪性末梢神経鞘腫瘍 / びまん性神経線維腫 / 免疫組織化学染色 / 遺伝子変異検出 |
Research Abstract |
当科実験室の冷凍庫に凍結保存されている神経線維腫症1患者に発生した悪性末梢神経鞘腫瘍とびまん性神経線維腫の検体("ヒトゲノム・遺伝子解析に関する指針"施行前のC群研究開始前提供試料に相当する)より、前者は5例、後者は6例を半割した後にDNA抽出を行った。続いて同一患者の末梢血白血球分画よりDNA抽出を試みたが、前者では1例、後者では4例しかDNAが得られなかった。また半割した残りの腫瘍検体から病理標本を作製し、H&E染色を行った。適切な組織が含まれていることを確認した後、p53、p16、抗S-100抗体、cD34、p27、Mib-1、TopoIIの特殊染色を施行する予定である。遺伝子変異の検出に関しては、NF1、TP53、P16遺伝子ともまずLOH studyを行うため、それぞれ17q、17p、9qに存在するマイクロサテライトマーカーを複数選び、プライマーを作成。適正にPCRが行われる条件を確認するため、各プライマーにおいて予備実験を行った。今後、それぞれの遺伝子において、SSCP (Single strand conformation polymorphism)法、シークエンスを用いて各exonの検索を行う予定である。また検体数の減少により実験結果の有効性が損なわれることを避けるため、平成16年度に手術を行った悪性末梢神経鞘腫瘍とびまん性神経線維腫患者各1例よりより同意を得たうえ、腫瘍検体と血液検体を採取し凍結保存した。
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