2004 Fiscal Year Annual Research Report
ケロイド発生におけるCOX‐2発現の役割およびCOX‐2特異的阻害剤の効果
Project/Area Number |
16790668
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
二神 綾子 日本医科大学, 医学部, 講師 (70366756)
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Keywords | COX-1 / COX-2 / 創傷治癒 / ケロイド |
Research Abstract |
1<ラット皮膚の創傷治癒過程におけるCOX-1,-2の発現部位や強度の経時的変化> 新生児と成人のWistar ratの背中に、全層性のwoundを形成し、受傷後、各設定時間でsacrificeし、創傷部とその周囲の正常皮膚組織を採取した。COX-1,-2のprotein発現の局在の変化は通常の免疫染色で観察。さらに免疫電顕を試みている。 Proteinの量的変化については皮膚組織をホモジェナイズし、Western blottingを施行中。さらにCOX-1,-2のmRNAの発現の局在の経時的変化はin situ hybridizationを手がけている。また両者における創傷治癒過程の相違に神経組織の発達が関与している可能性があるため、各種神経組織の免疫染色もあわせて施行。 2<COX-1,-2特異的阻害剤の投与による創傷治癒の効果> COX-1特異的阻害薬であるSC-560とCOX-2特異的阻害薬であるCelecoxibを各々arabic gum (AG)に希釈し、受傷前後とsacrificeする各設定期日まで連日、創傷治癒モデルに腹腔投与。ControlにはAGのみを投与。 各時点の組織の最大割面でHE,Factor-8,CD31,SMAの染色切片を作成。また両者の創傷部におけるcollagenの量的変化を偏光顕微鏡にて確認している。 再上皮化率と新生血管数、肉芽組織の面積の経時的変化を観察中。特異的阻害薬の効果や投与のタイミングによる相違点を判定中。また創傷治癒過程で、一部に不良肉芽を生じた群に関して、原因検索としてHPV感染が考えられたため、投与薬剤との関連を否定確認するためHPV染色もあわせて施行。
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