2005 Fiscal Year Annual Research Report
統合失調症患者における染色体異常の検索と原因遺伝子の解明
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16790682
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
尾關 祐二 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (90303768)
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Keywords | 統合失調症 / 染色体異常 / Minor physical anomalies / 神経心理学 / 前頭葉機能 / Wisconsin Card Sorting Test / Stroop Test / 多因子遺伝 |
Research Abstract |
引き続き我々は、当初の研究計画に則って染色体異常を伴なう統合失調症患者を見出す努力を続けている。これまで一名の患者を特定しており、腎障害を合併していて、inv(18)+t(3;9)という核型の染色体異常を伴なっている。滋賀医科大学倫理委員会の承認の下、対象者より採血を行い、リンパ球の不死化による資料の保存と染色体解析を行い、具体的な障害を受けている部位を特定しつつある。今後更なる染色体異常患者を特定するには、漫然と患者にあたるのではなく、染色体異常をともなう際に生じやすいと考えられる外見上の特徴、例えばMinor physical anomalies(以下、MPAs)に注目して患者の選別を行っている。MPAsは、顔面、眼、耳、口、手足の発達過程における形態形成の微細なエラーによっておこり、それら器官は、脳と同様の発達起源であるため、MPAsは早期の神経発達の異常を反映するものと考えられている。ちなみに統合失調症のある一群ではMPAsに異常があるものが知られている。また、統合失調症では時に前頭葉機能に軽度の異常があることが知られており、この点に関しても特徴のひとつとして検索を行う。実際の評価はWisconsin Card Sorting Test, Stroop Testにて行う。こうした研究はすでに滋賀医科大学倫理委員会の承認を受けている。 また、さらに染色体異常を伴なう統合疾患患者を特定してゆくとともに、染色体異常を伴なう患者の血族に関しても、染色体異常、患者と同じ特徴が存在するか、統合失調症の既往歴などに関しての情報も可能な限り採取してゆく予定としている。現在上記対象者の血族が染色体検査に同意しているため、この点の検索を今後行う。
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Research Products
(4 results)