2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16790685
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
和田 信 京都大学, 医学研究科, 助手 (10359820)
|
Keywords | うつ病 / 比較文化 / 時代比較 / 罪責感 / 不全感 / 日本 / ドイツ |
Research Abstract |
京都大学精神科において、1960年代および1990年代の入院鬱病患者のカルテ調査を行った。カルテに記載された症状がDSM-IVにおける大鬱病性障害の基準を満たす患者の記録を各年代について100症例とりあげ、罪責感・不全感・貧困観念・心気念慮、および罪責妄想・貧困妄想・心気妄想の有無について調査した。同時に、患者の陳述内容を記録した。 また、ミュンヘン工科大学附属病院精神科・精神療法科に赴き、1990年代の入院鬱病患者のカルテを調査し、同じくカルテに記載された症状がDSM-IVにおける大鬱病性障害の基準を満たす患者の記録のうち、ミュンヘン大学精神科における1960年代の入院鬱病患者のカルテ調査、および京都大学精神科における1960年代および1990年代のカルテ調査の結果と比較しうる年齢および性の患者群を抽出した。京都における調査と同様、罪責感・不全感・貧困観念・心気念慮、および罪責妄想・貧困妄想・心気妄想の有無について調査し、同時に患者の陳述内容を記録した。 今後、これらの結果を分析し、統計的比較を含む検討を加える予定である。 また、これらのカルテ調査の結果に加えて、既にミュンヘンおよび京都で行った入院鬱病患者の面接結果をあわせて比較検討する予定である。
|