2004 Fiscal Year Annual Research Report
外科的透析内シャント作成術に代わる新しい経皮的内シャント作成術の開発
Project/Area Number |
16790748
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
狩谷 秀治 関西医科大学, 医学部, 助手 (40368220)
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Keywords | Vascular access / Hemodialysis / Angioplasty |
Research Abstract |
慢性血液透析患者のシャント静脈は恒常的な動脈血の流入による機械的な刺激に加え、かつ繰り返される穿刺による血管損傷のため過酷な状況にさらされている。シャント静脈はこのような障害に対する修復機転に伴う血管壁肥厚により狭窄を生じシャント不全となる。このためくり返し新たなシャント作成を余儀なくされる。そこで従来の外科的手術に代わり経皮的に動静脈痩を皮下に作成し透析内シャントを作成する方法を開発すれば作成部位の制限が少なくなり長期間にわたり自家血管シャントを確保できる。 すでに我々は閉塞した既存のシャント静脈と自家静脈の経皮的シャント作成術に成功し報告している。報告は今年度のCardio Vascular and Interventional Radiologyである。 我々が今年度計画した研究はこの手法をモディファイし動脈と静脈のシャントをインターベンションの手法を用いて経皮的に作成することである。方法はまず静脈にPTCD針を留置しこの針を静脈外脂肪組織へ進める。さらに近傍の動脈にあらかじめ留置したバルーンカテーテルを穿刺し針先を動脈内に留置する。ついでガイドワイヤーを挿入し静脈内から動脈内へガイドワイヤーを貫通させた。このガイドワイヤーを用い、セルジンガー法で留置カテーテルを挿入する。作成された動静脈の痩孔に留置カテーテルを挿入し7日間、豚を飼育する。7日後に留置カテーテルを抜去し、血管造影にて痩孔が作成されていることを確認する。 また同様の方法で留置カテーテルの代わりに作成された痩孔にカバーつきステントを留置し、一期的に動静脈シャントを作成することにも成功した。このシャント作成の技術は人間の透析シャント作成に応用できる技術であり外科的透析内シャント作成術に代わる新しい経皮的内シャント作成術の基礎となる動物実験である。
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Research Products
(2 results)