2004 Fiscal Year Annual Research Report
進行肺癌に対するテーラーメイド型ペプチドワクチン療法に向けた基礎的研究
Project/Area Number |
16790808
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
峯 孝志 久留米大学, 医学部, 助手 (00268905)
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Keywords | 肺癌 / がんワクチン / ペプチド / 特異的免疫療法 / ペプチド特異的IgG抗体 / HLA-A24 / HLA-A2 |
Research Abstract |
癌細胞に高発現する癌抗原を標的とした特異的免疫療法の開発を行ってきた。個々の症例毎に反応性を測定し、より適切な特異的免疫を増強する癌治療の研究を、本研究に先立ち、癌関連抗原由来ペプチド30種類を用いて行ってきていたが、平成16年度の研究では、臨床投与に使用可能な癌関連抗原ペプチドを更に多数開発、追加し、66種類のペプチドより選択可能なテーラーメイド型のペプチドワクチンを実施可能とした。進行肺癌患者に使用可能なペプチドは、HLA-A24陽性患者では31種類、HLA-A2陽性患者では35種類となった。これらのテーラーメイド型選択が可能であるかを検討するために、ペプチド特異的IgG抗体の検出をLuminexを用いて実施した。次にペプチド特異的CTL反応を檜田らが開発したペプチド刺激による末梢血単核球のIFN-γ産生量の測定を行って検討した。これらの方法によって、癌患者末梢血検体においてこれらの検出が可能であることが判明し、臨床投与に際して行うテーラーメイド選択が可能であることがわかった。 至適アジュバントを検討するため、in vitroでの溶解液混合実験を行った。また、至適投与方法検討のため、癌細胞移植マウスに対して、全身性免疫のための皮下投与および癌組織中への投与実験を実施した。これらの結果、現段階では皮膚浸潤軟膏による免疫は難しいことや皮下投与による免疫に不完全フロイントアジュバントが有用であること、全身免疫後の局所免疫治療も有望であることなどが判明した。今後、これらの実験結果を臨床応用できるかの検討に入る予定である。
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