2005 Fiscal Year Annual Research Report
虚血性脳障害におけるβアドレナリン受容体遮断薬と低体温併用による保護作用の研究
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16790866
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
佐藤 正義 秋田大学, 医学部, 助手 (90333939)
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Keywords | ランジオロール / 低体温 / 脳虚血 |
Research Abstract |
【目的】 ラット一過性前脳虚血モデルを用いてランジオロールと低体温併用療法による脳保護効果を検討するため、虚血時のグルタミン酸遊離に及ぼす影響を調べる。 【方法】 雄Sprague-Dawleyラットを用いて、ハロセン麻酔・自発呼吸下に行う。対照群を含め各群5匹、計20匹。 右大腿動静脈にカテーテルを挿入する(血圧測定、薬物投与用)。大腿静脈カテーテルは皮下トンネルにてラットの頚部に固定したテーダワイヤーを通して持続的薬物投与に使用する。 脳血流測定用プローブを固定するために頭蓋骨内板を残してドリルで削る。 脳定位固定装置を用いてマイクロダイアリーシスプローブを線状体に挿入しグルタミン酸濃度を測定する。 対照群(生食投与、直腸温37.5℃)、ランジオロール群(100mcg/kg/min、直腸温37.5℃)、低体温群(生食投与、直腸温35℃)、ランジオロール・低体温群(100mcg/kg/min、直腸温35℃)の4群に分ける。 体温調節後に各薬物の静脈内投与を開始し、24時間後まで持続投与する。薬剤投与30分後より虚血を開始する。 虚血は先端を鈍に加工した3.0ナイロン糸を内径動脈に約22mm進め、レーザー血流系で血流が低下した位置でナイロン糸を進めるのを停止し、2時間の虚血を行う。 虚血2時間後にナイロン糸を引き抜き再灌流させ、再灌流30分後までグルタミン酸濃度測定を行う。 【結果】 線状体のグルタミン酸濃度は対照群に比較し残りの3群で有意に低下したが、3群間での差は認めらなかった。 【結論】 低体温療法、ランジオロール投与は線状体のグルタミン酸濃度上昇抑制効果をもたらしたが、両者の併用によって効果が増強しないことが示唆された。
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