2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16790880
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
前川 拓治 長崎大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (10336167)
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Keywords | 揮発性麻酔薬 / プロポフォール / ミダゾラム / 低灌流心 / 血小板凝集 |
Research Abstract |
低灌流心においては、血小板凝集を抑制し、冠血流量を低下させない薬剤が、心筋虚血保護の面から有利と考えられるが、現在まで、麻酔、鎮静薬が低灌流心における血小板凝集に及ぼす影響に関する研究はない。また、虚血心筋におけるアデノシンやカテコラミンの放出が血小板凝集に影響するとの報告があり、これらの因子に対する麻酔、鎮静薬の影響についても報告されていない。 平成17年度は静脈麻酔・鎮静薬がイヌの冠動脈低灌流モデルにおいて、血小板凝集及び、冠血流量、心筋収縮力に及ぼす影響についての検討した結果以下のことを明らかにした。 (1)静脈麻酔・鎮静薬の低灌流心における血小板凝集に対する効果 静脈麻酔薬・鎮静薬であるプロポフォール及びミダゾラムの両薬剤とも低灌流心において血小板凝集抑制作用を有し、対照と比較して血栓閉塞までの時間を有意に延長させた。また、冠血流量の増加により心収縮力を対照より高く維持した。 (2)静脈麻酔・鎮静薬の血小板凝集抑制作用の機序の解明 ミダゾラムの低灌流心に対する血小板抑制作用及び冠血流増加作用はアデノシンレセプター受容体拮抗薬である8-PTにより消失した。したがって、デクスメデトミジンの低灌流心に対する保護効果は、虚血領域の心筋から放出されるアデノシンに対する増強作用を介したものであることが明らかになった。
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Research Products
(1 results)