2005 Fiscal Year Annual Research Report
水チャネルアクアポリンを標的とした新しい脳浮腫治療法の開発
Project/Area Number |
16790887
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
平手 博之 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 助手 (20363939)
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Keywords | アクアポリン / 脳浮腫 / アストロサイト |
Research Abstract |
脳においてAQPは水の移動だけでなく、様々な機能を持っている可能性があると考えているが具体的な機能はほとんど分かっていない。一方で、脳浮腫は頭部外傷、脳血管障害、脳腫瘍など様々な病態に随伴して発症し、しばしば致命的となるが、その病態は、Astの膨化(水の移動による)とそれに伴う二次的神経細胞死と考えられている。AQPが脳浮腫に関与している可能性はこれまでの研究から示唆されているが、その発生機構は十分に解明されていないのが現状である。本研究では、浸透圧変化に対するAQPの発現変化と脳の水分変化との関係のデータを収集する。 高調のNaClとマンニトールの投与で血清浸透圧の上昇が同程度になるようにし、その状況下での脳水分変化とアクアポリンの発現の関係を検討した。同程度の血清浸透圧のラットではマンニトールを投与された群の方が脳水分量が少なかった。アクアポリン発現は現在調査中である。さらには、病的状態(脳浮腫)におけるアクアポリンの発現変化や病的状態に現在臨床で行われている治療薬(高張NaCl液、高張マンニトール液、等張NaCl液)により浸透圧変化を加えたときのアクアポリンの発現変化と脳水分の変化などからAQP発現と脳浮腫発生の関連性を調べた。脳水分はカールフィッシャー法で測定。アクアポリン発現はウエスタンブロットにて検出した。それらの結果からAQP発現の調節を主眼においた新しい脳浮腫治療法確立へのヒントを得たい。
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