2004 Fiscal Year Annual Research Report
尿路結石モデルマウスの作成と遺伝子組み換え動物を用いたオステオポンチンの機能解析
Project/Area Number |
16790922
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
安井 孝周 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (40326153)
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Keywords | 尿路結石 / モデル動物 / 遺伝子組み換え動物 / オステオポンチン |
Research Abstract |
結石モデルマウスは報告がなく、今後結石研究を遺伝子レベルで詳細に解析するためにも、結石モデルマウスの作成が必要であると考えた。 結石モデルラットでは蓚酸前駆物質のethylene glycolを飲水投与方法が一般的であるが、マウスではこの方法では結石ができない。蓚酸前駆物質のうちglyoxalateを腹腔内注射にて投与すると腎に蓚酸カルシウム結石ができることを確認し、投与量および投与期間を変化させ、腎毒性および結石形成を検討することで、モデルマウスの作成を確立した。現時点では100mgのethylene glycoleの腹腔内投与14日間をモデルマウスの標準としている。しかし、さらに投与を続けていくと結石モデルマウスでは腎での微小結石形成が起こった後、結石数が減少し、排出されていることが推察された。 大阪大学大学院医学系研究科病理病態学との共同研究で作成したOPNノックアウトマウスで結石モデルマウスと同条件でglyoxalateを投与し、結石形成時期にいたるまでの各段階でsacrificeし、結石形成への影響を検討した。OPNノックアウトマウスでは結石形成まで日数を要するものの、結石の減少にも日数要し、OPNは微小結石形成には抑制的に作用するものの、結石の尿細管細胞付着を促進することで結石形成を促進するという、結石形成全体には抑制、促進両面の作用を持つことが推察された。 来年度はモデルマウスとOPNノックアウトマウスの経日的にsacrificeした腎検体を用いて、結石の形成機序とOPNの機能について上記推察について確認する予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Book] Kidney Stones : Inside and Out2004
Author(s)
Yasui T et al.(Edited by Mayur Danny I Gohel, Doris WT AU)
Total Pages
453
Publisher
Printed by The Reprographic Unit, The Hong Kong Polytechnic University, Hung Hom, Kowloon, Hong Kong, China