2005 Fiscal Year Annual Research Report
細胞型特異的転写活性定量法によるエストロジェン受容体の転写調節機能の解析
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16790945
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
石田 真帆 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助手 (80362086)
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Keywords | エストロジェン / ERE / プロラクチン / アデノウイルスベクター / ルシフェラーゼ / 下垂体前葉 / Cre / loxP |
Research Abstract |
Adenovirus vectorによるCre/loxPシステムを用いて、プロラクチン(PRL)細胞特異的なestrogen receptor (ER)転写活性検出系を確立した。Adenovirus vectorは、PRL promoter調節下に核移行シグナルを連結したCreリコンビナーゼを発現させるAd-Prl/NCre、独自に作成した2×ERE配列にminimal thymidine kinase promoter、loxP配列で挟んだstuffer DNA、luciferase遺伝子を連結したAd-2ERE.loxP/Luc、対照用として、Ad-2ERE.loxP/Lucから2×ERE配列のみを除去したAd-TK.loxP/Lucを作成して用いた。 1.まずadenovirus vectorを感染させた初代培養下垂体前葉細胞をメタノール固定し、免疫染色法によりCreリコンビナーゼ蛋白及びluciferase蛋白がPRL細胞特異的に発現し、Cre/loxPシステムが機能していることを確認した。 2.エストロジェン刺激によるER転写活性誘導率は、無血清培養条件下では約1.5倍であったが、dextran-charcoalで処理した血清添加培養条件下では約9倍と、より明確な活性誘導が認められた。 3.Luciferase遺伝子発現は、ICI182,780により抑制されたことから、この遺伝子発現がER特異的な細胞内システムにより誘導されることを確認した。 本研究は、このER転写活性検出系を用いて、初代培養PRL細胞におけるリガンド非依存性のER活性化の検討を行うことを念頭に行ったものである。
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