2004 Fiscal Year Annual Research Report
新しい甲状腺刺激ホルモンα2β5(サイロスティムリン)のELISA開発と糖鎖解析
Project/Area Number |
16790953
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
中林 幸士 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (80362789)
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Keywords | α2 / β5 / サイロスティムリン |
Research Abstract |
LH, FSH, TSHのαサブユニットとβサブユニットに類似した新しい2つの糖タンパクである第2のαサブユニット(α2)と第5のサブユニット(β5)をヒト下垂体cDNAライブラリーより発見した。α2とβ5は互いにヘテロダイマーを形成してTSH受容体を刺激することを認め、この新しい糖タンパクホルモンをサイロスティムリンと命名した(J Clin Invest 109:1445-52,2002)。本研究では、α2及びβ5に対する抗体作成及び糖鎖・シスチンノットのダイマー形成能や分泌能に及ぼす影響を検討するのが目的である。まず、抗体作成のために、α2及びβ5に対する精製したGST-fusion proteinを作成した。PGEX 4T1ベクターにα2及びβ5を組み込み、ベクターをBL21に形質導入した。形質導入した細胞にIPTGを添加することで蛋白を発現させ、細胞内よりソニケーターで抽出した。抽出した蛋白をGSTカラムにかけ精製した。抗原として必要な約10mgの精製した蛋白を作成した。α2及びβ5をウサギに免疫したが、現在抗体価を確認中である。次に、糖鎖・シスチンノットのダイマー形成能や分泌能に及ぼす影響を検討するため、α2及びβ5の変異体を作成した。オーバーラッピングPCRを用い、糖鎖結合部位のアスパラギン及びシスチンノットを形成するシステインをアラニンへ変異させ糖鎖を切断したα2 cDNAとβ5 cDNA、シスチンノットを切断したα2 cDNAとβ5 cDNAを作成し、変異をシークエンスにより確認した。続いて、変異を入れたα2 cDNAとβ5 cDNAを293t細胞に形質導入し、cell lineを作成した。
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