2004 Fiscal Year Annual Research Report
RFLP法を用いたミトコンドリア遺伝子961delT変異解析とその臨床像
Project/Area Number |
16790982
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
南場 淳司 弘前大学, 医学部附属病院, 助手 (50361027)
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Keywords | ミトコンドリア遺伝子 / 961delT / 遺伝子導入 |
Research Abstract |
目的:難聴症例におけるミトコンドリア遺伝子961delT変異解析 難聴症例においてミトコンドリア遺伝子961delT変異を認めたという報告があり、それに対して実際にこの遺伝子変異が難聴を生じうるのかを検討する。さらに変異を認めた症例の表現型を検討することにより、ミトコンドリア遺伝子変異が単独で難聴を生じうるのか、または他の原因遺伝子の修飾因子として働くのかを検討する。 また、ミトコンドリア遺伝子1555A→G変異のように、アミノグリコシド系抗生物質に対する易受傷性を有するのかを検討する。 方法:RFLP(Restriction Fragment Length Polymorphism)法を用いたミトコンドリア遺伝子961delT変異解析 1.標的遺伝子の抽出と増幅。 コントロールとして採取した血液よりDNAを抽出した。 それに対し、ミトコンドリア遺伝子の配列より、961bpを中心とした約300bpの遺伝子を増幅すべく、プライマーの設定を行った。またそのプライマーを用い、PCRを行い、その条件設定を繰り返し行った。 2.制限酵素の設定 各種制限酵素の中から変異型、野生型それぞれの場合にDNA鎖が違う長さの断片になるよう、制限酵素を設定した。 これにより本研究の準備は完了した。来年度は速やかに難聴症例のサンプルを用いて検討する。 また、本年度は今後の難聴治療に対する試みとして、細胞への遺伝子導入法として新たな導入法を検討した。 今回用いたのは、超音波遺伝子導入法であり、マウス蝸牛の有毛細胞へGFPで標識した遺伝子を打ち込む手法である。 マイクロバブルに遺伝子を取り込ませ、ディッシュの上にコルチ器をおいてそこへバブルを滴下した。その後超音波発生装置から超音波を照射し遺伝子を導入した。 結果としては、レーザー顕微鏡下の観察で、有毛細胞の細胞質内にGFPによる発色が認められ導入されたことが確認された。
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