2005 Fiscal Year Annual Research Report
内リンパ嚢におけるイオン輸送の方向性およびその制御機構
Project/Area Number |
16791003
|
Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
宮下 武憲 香川大学, 医学部, 助手 (60363214)
|
Keywords | 内耳 / イオン輸送 / イメージング / パッチクランプ / イオンチャネル / 内リンパ嚢 / メニエール病 / ナトリウムポンプ |
Research Abstract |
本年度は、引き続き、内リンパ嚢の特に中間部に存在するmitochondria rich cellsに十分なイオン輸送能が存在するかどうかをイオンイメージング法により定量した。内リンパ嚢で豊富に存在するナトリウムイオンに関して、特に大きな輸送能を持ち、能動的なイオン輸送を可能にするNaポンプ活性が高いことを確認した。これらのことから、内リンパ嚢におけるmitochondria rich cellsが内リンパ液の輸送に充分なナトリウムイオン輸送能を持つことが確認できた。この結果は、論文発表準備中である。 次に、細胞が生きた状態で内リンパ嚢中間部における細胞型を同定した上で、apical側からパッチクランプを試み、どのようなイオン輸送体が局在しているかを調べている。そのため、生きた状態での細胞型の同定方法を確立し、apical側でのパッチクランプ方法を確立する必要があり、生きた状態での細胞型同定および、apical側のパッチクランプ(シングルチャネルレコーディング)に成功した。まだ、パッチクランプの成功率が高くないため、十分な数を集めることが難しく、成功率を改善させる方法を開発中である。 これらのプロジェクトに平行して、内リンパ嚢におけるイオン輸送の構成要素(イオンチャネルなどのイオントランスポーター)およびその制御系を分子生物学的に同定するため、RT-PCR法、in situ hybridization法を用いて研究を進めている。
|
Research Products
(1 results)