2004 Fiscal Year Annual Research Report
CpGに誘導された樹状細胞(DC1)による鼻アレルギーの新しい治療法の開発
Project/Area Number |
16791008
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
鈴木 元彦 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (50326138)
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Keywords | 鼻アレルギー / マウス / CpG療法 / 単一鎖DNA / 点鼻治療 / 鼻粘膜リンパ球 / マウス系統 |
Research Abstract |
CpGはIL-12、IFN-gamma、IgG2a、Th1を誘導する強いアジュバンド作用を持っている。また逆にIgE、Th2サイトカイン、好酸球浸潤、気道過敏性を抑制する作用がありアレルギー性疾患の治療法として注目されている。しかし、CpGには急性炎症、自己免疫疾患等の誘導、増悪を引き起こす生体毒性作用も報告されている。CpGによる生体毒性作用を減弱する1つの方法はCpGに誘導された樹状細胞(DC1)を用いることである。そしてもう1つは直接アレルギー炎症の誘導される局所への直接投与である。以上のことをふまえ、平成16年度は、CpGに誘導された樹状細胞(DC1)による鼻アレルギーの新しい治療法の開発を目的に、CpGの治療効果について詳細に研究した。最初に、鼻アレルギーモデルマウスにCpGを点鼻治療した場合の抗体産生、鼻粘膜好酸球浸潤、鼻粘膜リンパ球や脾臓からのサイトカイン産生を検討した。その結果、CpG点鼻がIgEと好酸球浸潤を抑制すること、鼻粘膜リンパ球からIL-5サイトカインの産生を低下させることが判明した。また興味深いことにCpG点鼻のアレルギー抑制効果はCpGの皮下投与よりもより効果的であった。 次に、マウス系統の違いにおけるCpGの効果が異なるかどうかを調査した。具体的にはBalb/cとC57BL6マウスを用いてCpGの効果を調べたが、CpG効果の程度がマウス系統の違いにて異なってくることを証明した。 CpG治療効果を調べるこれらの研究成果は、将来のCpG治療に応用できるものである。平成17年以降はCpGに誘導された樹状細胞(DC1)による鼻アレルギーの新しい治療法の開発を目的に、より詳細な解析をしていく予定である。
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Research Products
(2 results)