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2004 Fiscal Year Annual Research Report

咽喉頭における慢性疼痛・知覚過敏の発症機序に関する研究

Research Project

Project/Area Number 16791010
Research InstitutionKyoto Prefectural University of Medicine

Principal Investigator

正垣 一博  京都府立医科大学, 医学研究科, 助手 (60305589)

Keywords喉頭 / 上喉頭神経 / 侵害受容 / TRPV1 / 免疫組織化学法
Research Abstract

近年、侵害刺激の受容体としてカプサイシン受容体、ATP受容体、酸感受性受容体などがクローニングされ、侵害受容体の研究が急速に進んでいる。
本研究では、カプサイシン受容体の一つであるTRPV1に着目し、喉頭知覚神経系におけるTRPV1の関与について検討した。本研究には実験動物としてラットを用いた。
まず、喉頭におけるTRPV1の発現を免疫組織化学法により検討した。TRPV1陽性神経線維は粘膜固有層内に認められた。
次に、喉頭知覚の大半を支配している上喉頭神経内枝および上喉頭神経へ神経線維を送る節状神経節内の神経細胞について、定常状態および神経障害時のTRPV1発現様式を神経トレーサー法と免役組織化学法により神経解剖学的に解明した。
定常状態では、節状神経節神経細胞の約50%がTRPV1陽性であった。上喉頭神経切断により同神経へ線維を送る節状神経細胞におけるTRPV1の発現は切断3,7,14日のいずれにおいてもほぼ消失していた。しかし、切断後7日目には、上喉頭神経へ線維を送る比較的小型の神経細胞の近傍に存在する大型の神経細胞において、TRPV1の新たな発現が確認された。
また、Aδ線維のマーカーであるneurofilament(NF)200に対する免疫組織化学法を施行した結果、新たにTRPV1陽性の多くは、NF200陽性であることが確認された。定常状態では、節状神経節におけるTRPV1陽性神経細胞の多くはNF200陰性であり、神経切断後にTRPV1とNF200の共存率は明らかに増加していた。
これらの結果から、知覚神経障害によって喉頭における侵害刺激情報伝達に何らかの変化が生じていることが示唆された。この変化は喉頭における神経因性痺痛の発症に関与している可能性がある。

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Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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