2005 Fiscal Year Annual Research Report
誘導型RNAi法の開発とこれを用いた網膜リボンシナプス情報伝達の分子機構の解明
Project/Area Number |
16791048
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
細谷 修 岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (90304310)
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Keywords | amphiphysin I / endocytosis / retina / RNAi |
Research Abstract |
Amphiphysin I(amph I)は、神経細胞の軸索終末部でシナプス小胞膜のエンドサートーシス過程に関与するタンパク質の一つである。これまでにヒト網膜cDNAライブラリーのクローニングと特異抗体を用いた生化学・免疫組織化学的な解析を行い、網膜特異的に発現するamph Iバリアント(amph Ir)の存在を見いだした。Amph Irには複数のオルタナティブスプライスフォームがあり、これらはリボンシナプス特異的に発現するタイプと網膜色素上皮に強発現するタイプに大別できる。リボンシナプスは網膜における視覚情報の伝達に重要な構造であり、色素上皮は神経網膜の健常性の維持に不可欠な組織であるが、そこで働く分子群や分子機構については不明な点が多い。Amph Irの生理機能の解明は、網膜での視機能発現・維持の仕組みを理解する上で重要な研究課題と考えられる。 本研究ではamph Ir遺伝子特異的なRNAi現象を誘起するsiRNA発現ベクターの作製を行い、これまでに以下の成果を得た。 1)Amph Ir遺伝子配列に対するsiRNAターゲットサイトをヒトおよびラットで予測した。 2)PCRを利用したヘアピンタイプのsiRNA発現DNAカセットの合成法を確立した。 3)合成siRNA発現DNAカセットと培養細胞を用いた、迅速かつ簡便なsiRNA標的配列のスクリーニング法を確立し、高いRNAi効果を示すsiRNAを得た。 4)siRNA発現カセットとマーカー遺伝子発現配列を併せ持つ、siRNA発現ベクターをプラスミドベースで作製した。 5)培養細胞を用いた解析から、作製したsiRNA発現ベクターが機能することが確認された。内因性に発現するamph Irに対するRNAi効果については、検討中である。
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Research Products
(3 results)