2004 Fiscal Year Annual Research Report
犬小腸および結腸粘膜下組織を用いた無神経再生腸管への神経節細胞移植
Project/Area Number |
16791085
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
深堀 優 久留米大学, 医学部, 助手 (90299488)
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Keywords | 小腸再生 / 神経節細胞移植 / 結腸無神経節症 |
Research Abstract |
本年度の研究結果は以下のごとくである。ビーグル犬10頭を用いて全身麻酔下に開腹し、犬結腸を後腹膜より受動し、横行結腸の8cmのThiry-Vellaループを作成し、同時に小腸を用いてBadylak らの方法^<1)>にて小腸粘膜下組織を採取した。この採取した小腸粘膜下組織(SIS)を4層にして内部にプラスチックチューブを挿入して長さ5cmのSISチューブとして両端は4-0吸収糸にてそれぞれチューブに固定し、Thiry-Vellaループの結腸を切断してSISチューブを間置し、SISチューブとThiry-Vellaループの結腸断端とは全層にて吻合した。SISチューブが間置したThiry-Vellaループは口側と肛門側をストーマとして固定し、SISチューブの部分は腹壁の腹膜をシート状にデザインして腹膜で被覆した。被覆したSISチューブと壁側腹膜間に腸管組織からトリプシン・コラゲナーゼ法で分離したものをPBS液に浮遊させた神経節細胞・平滑筋細胞を移植した。閉腹し、抗生物質を1週間投与し、経口摂取は翌日から開始し、実験動物を管理する。Thiry-Vellaループを3日に1回、生理食塩水で洗浄し、内腔のPatencyを保持し、2週間後、プラスチックチューブを抜去し、その後2週間に1回、内視鏡にてSISチューブの内側を観察した。モデル作成後、全例、生存した。モデル作成の後、2週間後にプラスチックチューブを抜去して3〜6日後に内腔が閉塞し、本実験では内腔が保てないと判断し、現在、プラスチックチューブの留置期間を1ヶ月に延長して検討を行っている。
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