2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16791094
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
藤倉 寿則 東海大学, 医学部, 助手 (50366069)
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Keywords | 遺伝子導入 / イオン化ゲル |
Research Abstract |
これまでの研究論文において,アデノウイルスをベクターとして用いた場合,その病原性が臨床応用の際に問題となることが知られている。本研究ではその問題を解決するために,ブタ皮膚から作製したイオン化ゲルをベクターとして用いる方法を確立し,培養皮膚への安全かつ効率のよい遺伝子導入法の確立を目的とした。具体的にはイオン化ゲル陽性荷電格子中に陰性荷電しているプラスミドを入れ込み,この複合体を単球に貧食させることによって、貧食細胞中に遺伝子を取り込ませる。遺伝子導入効率はレポーター遺伝子であるGFP、ベータガラクトシダーゼ(LacZ)を用い、蛍光顕微鏡にて培養単球(ケラチノサイト)中のGFP陽性率をアデノウイルスベクターと比較検討した。 遺伝子と陽性荷電ゲルとの結合は研究者が以前に確立しており,その結合率は高率で良好あった。さらに,本研究の遺伝子導入細胞であるケラチノサイトの貧食による遺伝子導入は,遺伝子導入率が高率で,既存の方法と同等に効率がよいことを証明するデータが得られた。しかしながら,ケラチノサイトを長期間生存させる培養環境が均一化できず難渋した。そのため,平成17年度も引き続き検討する必要を考えた。 遺伝子を導入した単球(ケラチノサイト)の担体である培養皮膚の作成条件の検討を行った。共焦点レーザー顕微鏡を用いて三次元的な構造物を持った遺伝子の担体としての培養皮膚内でのLacZの分布の確認を試みた。
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