2004 Fiscal Year Annual Research Report
蛋白質導入法を用いたギャップジャンクション開閉の仕組みの解明
Project/Area Number |
16791103
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山岡 雄司 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (50322821)
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Keywords | gap junction / connexin43 / 細胞内蛋白導入法 |
Research Abstract |
pHの低下によるGap junction(Gj)の閉鎖は、connexin43(Cx43)の第二細胞内ドメイン(Loop)に存在するヒスチジン(H)が必須であることから、pHが低下することによりHにプロトンが付加されてLoopが陽電荷を帯び、細胞内C末端(CT)がLoopに結合することにより起こると考えられている。 本仮説を検討する目的で研究を進めた結果、本年度は以下の結果を得た。 1,本研究には現在注目を集めている細胞内蛋白導入法を用いたが、これに利用するTAT結合Loop(TAT-Loop)およびCT(TAT-CT)を作成した。 2,細胞内C末端が欠如したCx43を発現するHeLa細胞にTAT-CTを細胞内蛋白導入法にて導入後pHを低下させるとチャンネルの閉鎖が起こった。 3,Cx43を発現するHeLa細胞に1と同様の手法にてTAT-Loopを導入しpHを低下させたがチャンネルの閉鎖は阻害されなかった。 以上のことから、Cx43のCTがpHの低下によるGjの閉鎖に非常に重要な領域であることが示唆された。しかしながら、Loopについてはこれまでの仮説を支持する結果を得ることはできなかった。この理由としては,CTと結合するのは他の部位であること(例えばN末端)、あるいは細胞内に蛋白導入されたLoopはそれ自身が本来持つ機能を発揮しない可能性が考えられた。このため現在詳細を検討中であるとともに論文投稿準備を進めている。
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