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2004 Fiscal Year Annual Research Report

セメント芽細胞分化過程における上皮鞘基底膜プロテオグリカンの動態に関する研究

Research Project

Project/Area Number 16791106
Research InstitutionOkayama University

Principal Investigator

平田 あずみ  岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (40263587)

Keywordsセメント質形成 / 基底膜 / Hertwig上皮鞘 / ヘパラナーゼ / ヘパラン硫酸プロテオグリカン / 上皮-間葉相互作用 / 免疫組織化学
Research Abstract

セメント質形成過程におけるHertwig上皮鞘基底膜の断裂と歯小嚢細胞のセメント芽細胞への分化機構を明らかにすることを目的として,基底膜型ヘパラン硫酸プロテオグリカンであるパールカンならびにヘパラナーゼに着目しこれらの局在性について微細構造学ならびに免疫組織化学的に検討した.上皮鞘はその周囲を基底膜で囲まれ,その基底膜にはパールカンが存在するが,歯根形成の進行に伴い消失することが明らかとなった.パールカンの消失は歯小嚢側の基底膜から生じ,その後,歯乳頭側の基底膜へと進行することが示された.さらに,歯根形成期においてパールカンの分解酵素ヘパラナーゼが活性型として上皮鞘細胞に局在していることが示された.また,Malassezの上皮遺残にヘパラナーゼの局在が認められなかった一方で,Malassezの上皮遺残の基底膜の一部にパールカンが認められ,これらのことから,パールカンの消長とヘパラナーゼの局在には相関関係があることが示唆された.一般に,ヘパラナーゼは細胞外基質に広く存在するヘパラン硫酸プロテオグリカンを基質として分解することで細胞の浸潤を促進することが報告されており,本研究においてヘパラナーゼがHertwig上皮鞘に特に強い局在性を示したことはHertwig上皮鞘が歯根形成を誘導する際に周囲組織を分解し歯根の伸長を容易にしている可能性が示唆された.パールカンはヘパラン硫酸鎖に結合している成長因子のシグナルを調節することで,細胞の分化・増殖に特異的な働きをすること,また,ヘパラナーゼはヘパラン硫酸鎖を特異的に切断し抱合している増殖因子を活性化することが知られており,これらの報告と本研究の結果より,歯根の形成過程においてHertwig上皮鞘が分泌したヘパラナーゼは基底膜の分解に関与し,基底膜に存在するパールカンに抱合されているさまざまな成長因子を遊離・活性化することにより歯小嚢細胞のセメント芽細胞への分化・増殖を惹起する可能性が推測された.

  • Research Products

    (2 results)

All 2004

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] セメント質形成過程における上皮鞘基底膜プロテオグリカンの動態に関する研究2004

    • Author(s)
      平田 あずみ
    • Journal Title

      岡山歯学会雑誌 23・2

      Pages: 207-219

  • [Journal Article] セメント芽細胞分化と上皮鞘基底膜プロテオグリカンの動態2004

    • Author(s)
      平田 あずみ
    • Journal Title

      Journal of Oral Biosciences 46・5

      Pages: 71(379)

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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