2005 Fiscal Year Annual Research Report
多重甘味受容体欠損マウスを用いたレプチンによる甘味感受性抑制メカニズムの解析
Project/Area Number |
16791127
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
重村 憲徳 九州大学, 大学院歯学研究院, 助手 (40336079)
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Keywords | 甘味受容体 / ノックアウトマウス / レプチン / dpa |
Research Abstract |
Tlr3-ノックアウトマウス(Tlr3-KO)の甘味応答に対するレプチンの抑制効果を鼓索・舌咽神経応答解析により検索したが、結果は明確ではなかった。この理由として、正常マウスに対するレプチンの抑制効果はコントロールの約70%までの効果であること、そしてTlr3-KOに残存する甘味感受性は、鼓索神経では人工甘味料に対する応答は消失し、ショ糖に対しては対照の60%以下に低下しており、また舌咽神経は鼓索神経とくらべて甘味物質に対する応答が小さく、KOマウスの応答変化も不明瞭であったことが原因であると考えられる。次に、正常マウスにおける単一味細胞におけるレプチン受容体Ob-Rb とTlr3との関係を検索した。方法は、共発現の解析にはチラミドを利用した二重in situ hybridization、single cell RT-PCR法を用いた。さらに単一味蕾を用いたルーズパッチ法により甘味応答細胞におけるレプチン投与によるスパイク頻度の変化を調べた。二重in situ hybridization、single cell RT-PCR法ともに共発現を明らかにすることが出来なかった。この理由として、Ob-Rb mRNA発現量が少ないことが考えられた。ルーズパッチ法を用いた解析では、30mMサッカリンに応答した味細胞に100ng/mlレプチンをバスアプリケーションし、再度30mMサッカリンで刺激すると、スパイク頻度の減少が確認された(11回→0回/20秒)。上述のようにTlr3は人工甘味料サッカリンの応答に強く関与していることが明らかにされているため、レプチンの抑制効果は少なくともTlr3発現甘味応答細胞ではおこっている可能性が示唆された。
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Research Products
(4 results)