2004 Fiscal Year Annual Research Report
レーザースペックル法の光重合型レジン重合収縮挙動観察への応用
Project/Area Number |
16791164
|
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
陸田 明智 日本大学, 歯学部, 助手 (40287660)
|
Keywords | 光重合型レジン / レーザースペックル干渉法 / 重合収縮挙動 |
Research Abstract |
光重合型レジンは,その重合硬化に伴って重合収縮という現象を生じる。重合収縮の発生は,修復物と窩壁との間にギャップを形成し,辺縁漏洩ひいては歯髄刺激の原因となり、修復物の予後への影響が大きいところからその挙動に関してはこれまでに多くの報告がある。しかし,これらの検討のほとんどは,レジンペーストを一塊として測定するものであり,同一ペースト内の異なる部位における重合挙動に着目したものは少ない。 そこで市販のBeautifil(松風},FiltekZ250(3M ESPE),Lite-Fil IIA(松風)およびPalfique Estelite(トクヤマデンタル)の4製品を用いて、光重合型レジンの重合硬化途次における重合挙動の観察にレーザースペックル干渉法を応用し検討した。 その結果,スペックルパターンの一致度は,供試したいずれの光重合型レジンペーストにおいても可視光線照射の開始とともに急激に低下する傾向が認められた。一方,この変化は,測定面であるモールド側面と底面とで異なることが示された。さらに,レジンペースト表面で生じたスペックルパターンを解析することによって,その移動方向および距離として表示が可能であり,これは可視光線の強度に影響されることが判明した。 以上のように,レーザースペックル干渉法を用いることによって,光重合型レジンで生じている重合収縮挙動を観察することが可能であり,さらにレジンペーストの変位として把握できることが示された。
|