2004 Fiscal Year Annual Research Report
ラットの根尖部セメント質形成過程におけるGrowth Factorの動態
Project/Area Number |
16791172
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
今泉 一郎 愛知学院大学, 歯学部, 助手 (20308779)
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Keywords | 根尖病変 / 根尖部セメント質 / 硬組織形成 / 水酸化カルシウム |
Research Abstract |
平成16年度 実験動物には、生後8週齢のウイスター系雄性ラットを用いた。動物は、エーテル麻酔下にて、下顎左側第一臼歯をラウンドバーにて髄腔開拡後、Kファイルにて根尖孔を穿孔する。根管拡大後、交互洗浄し、水酸化カルシウム(ビタペックス)にて根管充填する。その後、低粘性レジン(エリートフロー)にて仮封する。根充後、7、14、28日後に屠殺し下顎骨を摘出した。その後、下顎骨はEDTA-グリセリン溶液で低温脱灰を行った。脱灰後、下顎骨をパラフィンに包埋し、連続切片を作製した。作製した切片は、HE染色を行い光学顕微鏡にて観察した。 その結果、根充後7日では、根尖孔は拡大されており、根尖孔直下の歯周組織には好中球およびマクロファージが多数認められた。一部壊死しているものも認められた。 根充後14日では、損傷受けた根尖部歯周組織には軽度の炎症性細胞浸潤が認められ、根尖部セメント質の添加がわずかに認められた。根充後7日に比較して炎症性細胞浸潤は減少していた。 根充後28日では、損傷受けた根尖部歯周組織には軽度の炎症性細胞浸潤が認められ、根尖部セメント質の添加は根充後14日に比較して増生していた。 よって根充後、損傷された根尖部歯周組織は実験期間を通して徐々に治癒し、それに伴って根尖部セメント質が添加されてることが観察された。 今後はこの実験モデルを用い根尖部歯周組織の治癒や根尖部セメント質の添加のメカニズムをHE染色やアルカリフォスファターゼ染色し検索していく予定である。また、セメント質の形成量及び厚みを画像解析装置を用い組織形態計測学的に検索していく予定である。
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