2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16791201
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Research Institution | Ohu University |
Principal Investigator |
岡田 英俊 奥羽大学, 歯学部, 講師 (40275623)
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Keywords | 仮着材 / PEMA / ユージノール / 接着試験 / 細胞毒性試験 |
Research Abstract |
本研究で試作した仮着材の基材であるユージノールは抗菌作用を所持していることが報告されている。このことから歯科用インプラントにおいてメインテナンスを行うまでの期間、上部修復物をアバットメントに保持することができ、さらにインプラント周囲炎をも予防できる仮着材が開発できれば臨床的に大変有用と考え、以下の実験を行った。 実験材料として試作仮着材はPEMAとユージノールを基材とした。比較対照としてポリカルボキレート系仮着材、酸化亜鉛ユージノールセメントを用いた。実験は接着試験と細胞毒性試験について行った。接着試験の被着体は外径11mm、内径9mm、テーパー8゜のステンレス製支台金型と金銀パラジウム合金を通法により作製した鋳造冠を用いた。接着試料はサーマルサイクル試験を100回および2000回行い、引き抜き接着試験を万能試験機にて行った。細胞毒性試験はヒト皮膚繊維芽細胞由来組織モデルにより、仮着材練和物を直接作用させて呼吸酵素活性をMTT法により細胞生存率を判定した。 接着強さについて試作仮着材は対照と同程度であり、サーマルサイクル100回よりも2000回で大きくなる傾向となった。また、細胞毒性について試作仮着材は対照と比較して同程度かそれ以下であった。 以上のことから、試作仮着材は組成、粉液比の条件によって市販仮着材と同等の接着強さが得られ、さらに細胞毒性も小さかったことから、PEMAとユージノールを基材とするインプラント用仮着材の臨床応用は可能であることが示唆された。
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Research Products
(1 results)