2004 Fiscal Year Annual Research Report
石膏系埋没材の再利用における粉砕効率の合理化に関する研究
Project/Area Number |
16791216
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Research Institution | Matsumoto Dental University |
Principal Investigator |
宇田 剛 松本歯科大学, 歯学部, 助手 (30350838)
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Keywords | 埋没材 / 石膏系 / 再利用 / 粉砕 |
Research Abstract |
1度焼却した石膏系埋没材を粉砕し,新しい埋没材に添加し,各条件について検討を行ったところ,ほとんどの範囲で石膏系埋没材は再利用が可能であるということが判明している.今回,粉砕条件の中で,再利用埋没材と新しい埋没材の最適な配合量及びそのときの硬化に伴う作用機序について明らかにするため検討を行ってきた. 粉砕時間は最短10秒から最長240秒までに設定し,回転数は最低回転数100rpmから50rpm毎に最高回転数600rpmまで変化させ,適切な粒径が得られる粉砕条件について検討を行った. その後埋没材の粒度分布はレーザー回析・散乱式粒度分布測定装置を用いて計測を行った. 回転数が300〜600rpmの条件では,回転数を一定とし粉砕時間を延長させた場合,粉砕された埋没材の平均粒径は減少する傾向を示した.一方,粉砕時間が10〜240秒の条件では,粉砕時間を一定とし回転数を増加させた場合,10秒の条件を除いて粉砕された埋没材の平均粒径は減少する傾向を示した. 粉砕時間が10秒の条件で回転数を増加させた場合,各々の結果の間に大きな差があり,相関係数が低い結果を示した.これは,粉砕器が遠心力を応用した装置のため,設定された回転数まで到達する前に設定時間になり,設定した回転数での粉砕時間が結果的に短縮したことが要因の一つだと考えられた. 粉砕時間を延長すると埋没材の平均粒径は減少するが,粉砕時間が増加するにつれルツボ自体が発熱することから,埋没材の粉末が変質する可能性が示唆されたため,現在,粉砕した埋没材の物性を計測中である.
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