2004 Fiscal Year Annual Research Report
BMPを用いてのin vitro軟骨組織誘導系の安定化と骨組織誘導系の確立
Project/Area Number |
16791219
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
林 達秀 愛知学院大学, 歯学部, 助手 (70367621)
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Keywords | BMP / in vitro / 軟骨組織 / 未分化筋組織 / 胎仔ラット |
Research Abstract |
BMP (Bone Morphogenetic Protein)は異所性の骨誘導能を有する蛋白質として知られており,これまで各種移植材料とBMPを複合化し,in vivoにおいて新生骨誘導を試みてきた.特に近年では,吸収性膜であるインテグラライフサイエンス社製Bio Mend,非吸収性膜であるジャパンゴアテックス社製GORE-TEX,および吸収性膜ではあるが完全に吸収されるには比較的時間を要するGC社製ジーシーメンブレンをそれぞれBMPの担体として用いたところ,移植3週間後にはいずれの場合においても新生骨の誘導が確認できた.さらにin vivoで用いた同じ3種類のメンブレンを組織培養時のScaffoldとして使用し,胎仔ラットの前肢未分化筋組織からin vitroで骨および軟骨組織誘導を試みたところ骨組織誘導はならなかったが,特にGORE-TEXをScaffoldとした場合には軟骨組織を安定して誘導させることが可能となった.現在はin vitroでの軟骨組織誘導をより安定させることを中心に取り組んでいる. また,培養条件,培養液(標準培養液:α-MEM,10mMβ-グリセロリン酸,アスコルビン酸,10^<-8>デキサメサゾン)を変え,未分化筋組織から骨組織誘導系の確立を目指している. これまでは水溶性BMPを培養液に溶解した懸濁液を用いてきたが,濃度1Mの尿素に粗精製BMPを溶解した懸濁液を用いることによってより良い結果が得られてきている. 病理組織像では典型的な硝子軟骨の像が観察され,さらにトルイジンブルー染色では軟骨基質の強いメタクロマジーが観察された.さらに免疫染色によりタイプI,IIおよびタイプXコラーゲンの検出を行った.
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