2004 Fiscal Year Annual Research Report
α波解析による歯科治療恐怖症の迅速的病態診断法確立と治療法応用への試み
Project/Area Number |
16791233
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
田中 裕 新潟大学, 医歯学総合病院, 助手 (50323978)
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Keywords | 歯科心身症 / 歯科治療恐怖症 / 自律神経系活動 / α波解析 / 精神心理学的病態評価 / 迅速的病態診断法 |
Research Abstract |
α波解析による歯科治療恐怖症の迅速的診断法の確立、および治療法への応用に向け、研究1年目の本年度はまず健常成人と歯科治療恐怖症患者を対象として、精神心理学的病態の検討、および自律神経系活動上の病態について調査検討を行った。調査方法は、まず事前に書面および口頭で本研究に対し同意の得られた健常成人ボランティア、および歯科治療恐怖症の診断を有する患者に対して、精神心理学的病態の検索のために各種心理テスト(Hospital Anxiety and Depression scale、State-Trait Anxiety Inventory test、Somatosensory Amplification scale、Self-rating Questionnaire for Depression)を施行した。さらにその後、歯科ユニット上にて、(1)仰臥位安静維持、および(2)被検者自身が制御可能な方法を用いた疼痛負荷試験(ペイントレランステスト)を行い、同時に各検査中持続的な自律神経系活動を心電図R-R間隔を用いて測定・解析した。 その結果、まず各種心理テストの結果では、歯科治療恐怖症患者では抑うつや心気傾向といった状態は健常ボランティアとの間に大きな違いはみられなかったものの、特性不安、状態不安、および全般的な不安傾向が非常に強いことが示唆された。さらに、自律神経系活動解析結果においては、安静時の交感神経系活動が健常被検者に対して高く、疼痛負荷試験によって、交感神経系活動の上昇が健常被検者よりも大きいことが示唆された。この結果をふまえ次年度では、精神心理学的検査、自律神経系活動解析結果もあわせながら、α波解析を用いてさらなる調査を行い、歯科治療恐怖症の診断法、治療への応用の有用性について検討を行う。
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