2004 Fiscal Year Annual Research Report
下顎頭軟骨に存在し機械受容に関与する遺伝子の同定-レ-ザ-マイクロダイセクションによる網羅的な遺伝子解析
Project/Area Number |
16791285
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
福永 智広 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (70362994)
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Keywords | レーザーマイクロダイセクション / マイクロアレイ / ラット下顎頭軟骨 / 未固定非脱灰切片 / 機械的刺激 |
Research Abstract |
本研究は、顎関節を構成し、咀嚼などにより常に機械的負荷を受けている下顎頭軟骨に存在し、機械受容に関与する遺伝子を見出すことを目的としている。本年度は、ラット下顎頭軟骨への機械的刺激負荷モデルの作成、レーザーマイクロダイセクションシステムを用いた軟骨細胞の分取を行った。ラットを片側臼歯部咬合面にレジンを盛り、通常の固形食を摂取させる下顎頭軟骨への機械的刺激を増大させる群、流動食を与える下顎頭軟骨への機械的刺激を軽減させる群、処置を行わない対照群の3群に分け、その4週間後にラットを麻酔下にて屠殺し、下顎骨と大腿骨を摘出した。クライオスタットにて、未固定非脱灰切片を作成する手法を確立した後、トルイジンブルー染色を行い、異染色性を示す軟骨細胞の分別を行った。レーザーマイクロダイセクションにより切片上より直接分取、回収した軟骨細胞から全RNAを回収した。抽出したRNAサンプルが非常に微量のため、Agilent 2100バイオアナライザシステムを用いて品質の確認を行った。Agilent2100バイオアナライザシステムは、わずか1μlのサンプルから、200pgの全RNA量を分析測定できる高感度な電気泳動システムである。さらに、ハウスキーピング遺伝子であるG3PDHの遺伝子発現をRT-PCR法で検索した結果、切片上より直接分取、回収した細胞からRNAが抽出されていることが確認できた。今回の実験により、未固定非脱灰切片よりRNAの単離法が確立されたことから、マイクロアレイ法による各軟骨細胞が発現する遺伝子のプロファイリングを行うことが可能となった。
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Research Products
(5 results)