2004 Fiscal Year Annual Research Report
矯正力による歯の移動と歯肉溝滲出液中の骨マーカーの連動に関する研究
Project/Area Number |
16791294
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
副島 和久 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (80325810)
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Keywords | 矯正力 / 歯肉溝滲出液 / IL-8 / RANTES / MCP-1 |
Research Abstract |
実験1.歯肉溝滲出液(GCF)中のケモカインの解析手法の確立 口腔衛生状態の良い成人を対象に犬歯の隣接面に歯冠分離用矯正モジュールを挿入し,モジュール挿入前と1,3,5,7日後に近遠心歯肉溝からペリオペーパーを用いてGCFを採取した.ペリオペーパー内に回収できたGCFの総量をペリオトロン8000で定量したところ,矯正力を負荷した状態でもGCF量は定量可能であった.また,GCF中の構成成分のうち,本実験で定量予定のケモカイン(IL-8,RANTES, MCP-1)が定量可能かどうかについて検証中である.現在の結果として,IL-8については定量可能であることが検証できた.MCP-1については歯周病患者では定量できるが,矯正力を負荷した状態では定量不可能であった.RANTESの定量については,歯周病患者では定量できるが,矯正力を負荷した状態では実現に至っていない.しかし,感度を上げることによって定量できる可能性があるため,現在検討中である. 実験2.矯正力の大きさとGCF中のケモカインの動態の解析 口腔衛生状態の良い成人女性10名を対象に,20gと100gの異なる大きさの矯正力を加えて,GCF中のケモカインの動態,歯の移動速度と矯正力の大きさの関連を解析する予定であった.歯の移動速度解析用にデジタルカメラを準備した.矯正力の負荷方法は検討済みで,実験1のRANTESについて定量可能かを検証した後,開始する予定である.
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