培養歯根膜細胞由来間葉系幹細胞を用いた歯周組織再生療法確立のための基礎的研究

2004 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 16791320
• Research Institution: Showa University
• Principal Investigator: 滝口 尚 昭和大学, 歯学部, 助手 (60317576)
• Keywords: 歯根膜 / 幹細胞 / 再生

Research Abstract

骨髄を含めた多くの組織中には骨芽細胞、軟骨細胞、脂肪細胞などの間葉系細胞へ分化し得る間葉系幹細胞や、更には血管内皮細胞、神経細胞へも分化し得るより未分化な幹細胞が存在することが報告されており、このうち間葉系幹細胞は各種組織・臓器のみならず歯周組織の再生への応用が期待されている。そこで、培養歯根膜細胞由来間葉系幹細胞を用いた歯周組織再生療法開発の礎を築くことを目指し、ヒトとマウスの培養歯根膜細胞を用い、多分化能を有する間葉系幹細胞のソーテイングマーカーの選定、および間葉系幹細胞から歯根膜細胞様細胞への分化の確認を行った。
実験1 マウス骨髄単核細胞をHoechst33342および各種細胞表面マーカーで染色後、FACS分析した結果、Hoechst33342弱陽性細胞群にCD29,CD49e,CD117,CD162陽性細胞が特異的に確認された。
実験2 CD29,CD49e,CD117,CD162陽性細胞をFACSにて分取後、Fibronectinコート培養皿で培養した結果、付着細胞を確認した。
実験3 付着細胞の多分化能を検討した結果、Alkaline Phosphatase染色 陽性細胞、Oil Red O染色陽性細胞が確認された。