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2004 Fiscal Year Annual Research Report

ベスタチンの歯周病関連細菌に対する増殖抑制作用の機序についての研究

Research Project

Project/Area Number 16791324
Research InstitutionAichi Gakuin University

Principal Investigator

林 潤一郎  愛知学院大学, 歯学部, 助手 (30350937)

Keywords成人性歯周炎 / Porphyromonas gingivalis / トランスポゾン / ベスタチン
Research Abstract

成人性歯周炎は、Porphyromonas gingivalis(以下P.gingivalis)の関与が強く示唆されており、近年、本菌の増殖を選択的に抑制する物質として、アミノペプチダーゼBの阻害剤であるベスタチンの効果が報告されているが、その作用機序は不明である。本研究の目的は、トランスポゾンによるランダム変異導入法を用いてベスタチン耐性変異株を分離し、トランスポゾンをマーカーとして変異したDNA領域をクローニング、その塩基配列を決定し、その結果をもとにベスタチン作用部位の遺伝子について検討を加えることである。本年度までに得られた結果を以下に示す。
トランスコンジュガントの分離:トランスポゾンを持つ大腸菌とP.gingivalisとを混合・接合させトランスポゾンをP.gingivalisへ導入、エリスロマイシン耐性の変異株(トランスコンジュガント)を選択分離した。約20回の接合実験を行い合計約25000株のトランスコンジュガントを得た。
ベスタチン耐性株の分離:得られたトランスコンジュガントを最小発育阻止濃度(MIC)の4〜8倍量のベスタチンを添加した培地で培養し、ベスタチン耐性株の分離を試みた。その結果、1株のベスタチン耐性株(TnB1とした)が分離された。
ベスタチン耐性株の性状についての検討:変異株TnB1のMICは親株の5〜10倍であった。プロテアーゼ活性は若干の低下を示したが有意差は見られなかった。サザンブロット法を用いてトランスポゾンの挿入形式を解析した結果、単一のトランスポジションやコインテグレーションといった典型的な挿入形態はとっていなかった。トランスポゾンの挿入形態が複雑なため、一箇所のみの変異ではない可能性がある。
トランスポゾンにより変異が生じた遺伝領域のクローニング:トランスポゾンの挿入されている部位のDNA断片を大腸菌に一部クローニングした。現在その塩基配列決定作業を行っているが、挿入部位が一箇所のみではない可能性があるため、他の挿入部位もクローニングする必要があると思われる。

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Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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