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2004 Fiscal Year Annual Research Report

抗てんかん薬バルプロ酸ナトリウムが硬組織代謝に与える影響

Research Project

Project/Area Number 16791327
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

高橋 温  東北大学, 病院, 助手 (50333828)

Keywordsバルプロ酸ナトリウム / 薬物誘発性骨減少症 / 骨密度 / 硬組織代謝 / 抗てんかん薬 / 骨吸収 / 骨形成 / 歯の形成
Research Abstract

すでに、ラットを用いた動物実験により,抗てんかん薬フェニトインあるいはゾニサミドの長期投与が骨密度の低下を引き起こすことが判明している。本研究において,同様の実験系をもちいて、バルプロ酸ナトリウムの骨密度に与える影響を検討した。その結果、バルプロ酸ナトリウム200mg/kg背部皮下注により、脛骨海面骨領域及び皮質骨領域において、対照と比較して有意な骨密度の減少を認めた。これにより、フェニトイン、ゾニサミドと同様にバルプロ酸ナトリウムも骨密度減少を引き起こすことが明らかになった。減少率は海面骨領域で3.8%、皮質骨領域で7.4%であった。組織学的検討により、バルプロ酸ナトリウムは骨量の減少を主とする骨粗鬆症様の骨減少症を示した。なお、血清中骨代謝マーカーは高回転型の骨代謝異常を示した。したがってバルプロ酸ナトリウムは骨代謝を吸収優位にシフトさせることで骨量減少を引き起こしていることが示唆された。
また、歯の形成に与える影響を検討するために、positive controlを求めるため、フェニトイン、ゾニサミドについて行った。その結果いずれの薬物も象牙質形成速度に影響を与え、象牙質形成遅延あるいは象牙質の被薄化を引き起こしていることが明らかにされた。
併せて骨代謝改善薬の一つである、アルファカルシドールとバルプロ酸ナトリウムとの併用投与を行い,その結果、併用投与した群では対照群と比較して骨密度の有意な低下はみられなかった。したがってアルファカルシドールはバルプロ酸ナトリウム誘発性の骨密度低下に対して抑制的に作用することが判明した。
以上により、今年度は幼若期ラットを用いて、バルプロ酸ナトリウム誘発性骨減少とアルファカルシドール併用による骨密度減少に対する予防効果を見出した。また、歯の形成に与える影響を検討するためのpositive controlの確立も行った。

  • Research Products

    (2 results)

All 2004

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] 抗てんかん薬により誘発される骨粗鬆症の動物モデル2004

    • Author(s)
      小野寺 憲治, 高橋温
    • Journal Title

      医学のあゆみ 210

      Pages: 158-159

  • [Journal Article] Effects of the Antiepileptics Phenytoin and Zonisamide on Dentin Formation and Bone Mineral Density of the Mandible in Growing Rats.2004

    • Author(s)
      Atsushi Takahashi, Takashi Saito, Hideaki Mayanagi, Junzo Kamei, Kenji Onodera
    • Journal Title

      Methods & Finding in Experimental and Clinical Pharmacology 26

      Pages: 769-773

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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