2004 Fiscal Year Annual Research Report
医療事故防止の視点から見たニアミスの定義・分類の再検討に関わる研究
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16791348
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
兒玉 慎平 鹿児島大学, 医学部, 助手 (80363612)
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Keywords | リスクマネジメント / ニアミス / 事故報告書 / インシデント / ヒヤリハット |
Research Abstract |
本年度は、ニアミスを"事前に発見・防止が行われたか否か"という視点から、以下のことを実施した。 1.看護に関わる医療分野における、ニアミスに関する研究論文の収集を行い、分析中である。 2.国内の大規模一般病院を対象にし、事故やニアミスの定義、報告書の分類方法などに関するアンケート調査。 (1)安全管理担当看護師への調査 各施設の安全管理担当看護師1名を対象にして、現在のニアミス報告書における、実施されたニアミスと防止されたニアミスの分類の現状、その提出割合、防止された時の状況、ニアミス報告率の促進要因を調査し、分析中である。 (2)病棟スタッフへの調査 (1)で了解を得た病院の各病棟のスタッフ1名を対象にして、医療事故・ヒヤリハット・防止されたニアミスの報告率と、報告率低下の要因、報告率の促進要因を調査し、分析中である。 3.国内の医療施設を対象にし、安全管理担当者による実際の業務を見学し、分析中である。 4.国内医療施設の安全管理担当者を対象にして、ニアミスの定義に関する意識調査をおこなった。 特に大規模病院においては、ニアミスを、実施されたニアミスと防止されたニアミスを分類して収集している施設が見られた。また、"なぜ事前に発見・防止が行われたか"という視点の重要性を訴える安全管理者が見られたが、業務量の問題などから、実際に"なぜ事前に発見・防止が行われたか"という視点からの分析を行っている安全管理者はほとんど見られなかった。
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