2004 Fiscal Year Annual Research Report
看護基礎教育におけるドレイファスの技能獲得モデルに準じた援助技術学習プログラム
Project/Area Number |
16791353
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Research Institution | Kanagawa University of Human Services |
Principal Investigator |
牧野 美幸 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 助手 (80322345)
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Keywords | 看護技術 / 看護教育学 |
Research Abstract |
【目的】 初めての臨地実習後の援助技術項目の達成状況を知るために、ドレイファスの技能獲得モデルの第1段階:Noviceの原理・原則、第2段階:Advanced Beginnerの状況依存の要素から分析することを目的とした。 【方法】 対象はA大学看護学科の2年生で、研究参加の同意を得た45名に、郵送法による質問紙調査を2004年10月に実施した。質問内容は先行研究(牧野.2003)からドレイファスモデルの第1・第2段階を考慮した、「呼吸測定・脈拍測定・血圧測定・体温測定(バイタルサインの測定)」「清拭」「体位変換」「経口与薬」7技術とその行動レベル(思考・行為を含む)の66項目で、4段階選択肢「いつも考える(する)」4点から「全く考えない(しない)1点」である。無記名、個別投函で回収し、対象者の匿名性と任意の参加を保証した。 【結果】 各援助技術項目習得状況の平均は、脈拍測定:3.48±0.33で以下清拭、血圧測定、呼吸測定、体温測定、経口与薬の順で「時々考える」の範囲であり、体位変換は「考えない」の2.71±0.05であった。ドレイファスモデルの第1・第2段階での習得状況の平均は、脈拍測定が3.15±0.59(第1段階):3.81±0.03(第2段階)、呼吸測定が2.74±0.56:3.80±0.11で、脈拍測定と呼吸測定は第1より第2段階の方が平均はより高く、他5項目は第1と第2段階の平均が類似していた。また、援助技術項目ごとに「いつも考える」と「時々考える」の3点以上が占める割合(達成率)は、脈拍測定は90.7%で、以下清拭、血圧測定、体温測定、呼吸測定、経口与薬と続き、体位変換は68.6%で、体位変換のみが7割以下であった。ドレイファスモデルの第1・第2段階の達成率は、脈拍測定、清拭、血圧測定、体温測定は第1・第2段階の双方において80%以上であったが、呼吸測定は第1段階63.5%(第2段階98.9%)、経口与薬は69.2%(87.5%)、体位変換は57.1%(61.1)%であった。 【備考】 以上の結果を踏まえ、現在日本看護学教育学会第15回学術集会での発表に備え、講演集原稿を提出中である。
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