2004 Fiscal Year Annual Research Report
病院勤務看護師における職業性ストレス要因が心理的および身体的症状に及ぼす影響
Project/Area Number |
16791356
|
Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
河野 由理 名古屋市立大学, 看護学部, 講師 (50363916)
|
Keywords | 職業性ストレス / 看護師 / 心理的症状 |
Research Abstract |
平成16年度は、stressおよびnurseをキーワードとしてMEDLINE、CINAHL、および医学中央雑誌により、幅広く国内外の先行研究について文献レビューを行った。その結果、海外における先行研究と比較して、わが国の看護職を対象とした研究では、バーンアウトや職務満足感に関する研究は発表されているが、看護職の職場環境の特徴について検討した研究や、心理的健康および身体的健康について多角的に検討した研究、さらに職場環境に起因する職業性ストレス要因を軽減させるための介入研究や、個人を対象としたストレス軽減のための介入研究については少ないことが明らかとなった。 平成16年度は、大都市部近郊にある病院に勤務している常勤の看護職約2,000名を対象に、無記名自記式質問紙調査を実施した。質問紙については、多な職業性ストレス要因、心理的症状、および多様身体的症状に関する調査票、属性、生活習慣に関する項目などを含んで作成した。 その結果、看護職の喫煙習慣について、現喫煙者は約18%であった。現在喫煙している看護職のうち約65%が、禁煙または喫煙本数を減らすことを希望していたことから、現在喫煙している看護職に対する禁煙へ向けた支援の必要性が示唆された。 職場環境に起因する職業性ストレス要因、心理的症状、および身体的症状について、看護職の経験年数、病院の部署の診療科の特徴を反映した業務の特徴、および他の医療専門職との関わりの特徴などを反映していることが考えられた。職業性ストレス要因を多軸的に測定し、それらの職業性ストレス要因と心理的症状、身体的症状および喫煙行動との関連を明らかにした。
|