2005 Fiscal Year Annual Research Report
病院勤務看護師における職業性ストレス要因が心理的および身体的症状に及ぼす影響
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16791356
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
河野 由理 名古屋市立大学, 看護学部, 講師 (50363916)
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Keywords | 職業性ストレス / 看護師 / 心理的症状 |
Research Abstract |
平成17年度は、平成16年度に引き続いて、大都市近郊にある病院に勤務する常勤の看護職約1,500名を対象に、無記名自記式質問紙調査を実施した。 調査内容を質的に分析した結果、看護師の働きがいは、その心理的実感とそれに影響を及ぼす業務上の経験および職場環境から構成されることが認められた。働きがいを構成する心理的実感として、<患者・家族への親近感>、<患者・家族に対する自己存在感>、<達成感>、<コントロール感>、<自己成長感>、および<自己効力感>のカテゴリーが抽出された。また、働きがいに影響を及ぼす業務上の経験として<治療の進行に伴う患者の状態の改善>、<患者・家族からのポジティブフィードバック>、<困難な状況の改善>、<看護に対する他者の良好な評価>、<高い看護技術の発揮>、<患者・家族と触れ合うケア>、および<看護業務の遂行>のカテゴリーが抽出され、職場環境として<良好な人的環境>、<良好な労働条件>、および<職場環境の整備>のカテゴリーが抽出された。さらに、サブカテゴリー毎に対象者の属性別の比較を行った結果、職位別および所属別に、看護師の働きがいの特徴に違いが認められた。 男性看護師における職業性ストレス要因と心理的および身体的症状の関連を検討した結果、仕事の質的負担が高いことは疲労感および不安感が強いことに関連があり、職場の対人関係が悪いことは抑うつ感および心理的症状が強いことに関連していた。 急性期病院の看護師が仕事の中で取り組みたいことについて質的分析を行った結果、<仕事に関する知識・技術の勉強>、<より専門的な看護>、<業務改善・マンパワーの確保>、<患者のQOL向上を目指した看護>、<他職種との連携・継続看護>などのカテゴリーが抽出された。
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Research Products
(1 results)