2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16791367
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Research Institution | Shimane Nursing College |
Principal Investigator |
木村 幸弘 島根県立看護短期大学, 看護学科, 助手 (50321188)
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Keywords | 遠赤外線 / 腰部表面温度 / 手掌表面温度 / 心拍変動 |
Research Abstract |
遠赤外線を放出するトルマリンを使用したシーツを利用したトルマリンベッドと、綿シーツを使用した通常ベッドの比較を行った。同一被験者に腰部、手掌表面温度及び心拍の測定を行い、トルマリンシーツ使用ベッドが生体にどのような影響を与えるのか、検討を行った。 実験は、健康な被験者(平均年齢20.0才、SD2.20)を対象として実施した。現在治療中の疾患がないこと、通常の日常生活を送っていること、を被験者の条件とした。被験者はトルマリンシーツ1枚使用ベッド、同じく2枚使用ベッド、及び4枚使用ベッドに60分間安静臥床し、データ(腰部表面温度、手掌表面温度、心電図)収集を行った。また、通常ベッドに60分間安静臥床し、同様にデータ収集を行った。 被験者20名のデータを統計処理し以下のことが明らかになった。 腰部表面温度については、トルマリンシーツ使用各ベッド及び通常ベッドにおいて、それぞれ有意に上昇した(P<0.05)。通常ベッドとトルマリンシーツ使用各ベッドとの、寝具間比較においては、いずれも有意差はみられなかった。 手掌表面温度については、トルマリンシーツ使用各ベッド及び通常ベッドにおいて、有意な温度上昇はみられなかった。寝具間の比較について、通常ベッドとトルマリンシーツ使用各ベッドにおいて、いずれも有意差がみられた。 心拍変動について、副交感神経指標においては、寝具間に有意差はみられなかった。測定前後において、トルマリンシーツ4枚使用ベッドについてのみ、有意差がみられた(P<0.1)。交感神経指標において、寝具間の比較において、通常ベッドとトルマリンシーツ1枚使用ベッドについて、有意差がみられた(P<0.05)。測定前後においては、いずれのベッドとも有意差はみられなかった。 トルマリンシーツから放出される遠赤外線が、皮膚表面及び自律神経に何らかの影響を与えたと示唆される。だが、どのような影響を与えたのかは特定できていない。今後、実験症例数を増やし、検討を行うことが必要であると考える。
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