2004 Fiscal Year Annual Research Report
家族-患者間の認知的ギャップを緩和するための看護ケアガイドラインの作成
Project/Area Number |
16791406
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Research Institution | Kochi Women's University |
Principal Investigator |
瓜生 浩子 高知女子大学, 看護学部, 助手 (00364133)
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Keywords | 家族 / 認知的ギャップ / 看護ケアガイドライン |
Research Abstract |
家族-患者間の認知的ギャップ(家族と患者の認知が相反するために両者の間に不調和や矛盾が生じた状態)を緩和するための看護技術の洗練化と構造化、ケアガイドラインの原案の作成に取り組んだ。家族-患者間の認知的ギャップを緩和するための看護技術としては、「近づく技術」「間に入って取り持つ技術」「状況を整える技術」「現実理解を高める技術」「立ち向かわせる技術」「焦点化して用いる技術」「協働していくための技術」「自己の内面に向けて使う技術」という8つの領域の看護技術、34の看護行動、126の看護行為を抽出していた。これらの1つ1つについて、イメージしやすいネーミングであるかを検討し修正を加えるとともに、意図やポイントがわかるような説明文をつけた。また、既存の文献を活用し、いくつかの状況を想定しながら、認知的ギャップを緩和していくプロセスや技術の構造について検討した。その結果、8つの技術群を「近づく技術」を中心とした3層に構造化し、図式化することができた。これらを統合しケアガイドラインの原案を作成した。 次の段階では、エキスパートナースを対象とした質問紙調査を行い、家族-患者間の認知的ギャップを緩和するために看護者が提供している看護介入方法、その際の困難性、効果的だと捉えている看護介入などを明らかにし、ケアガイドラインに反映させる予定である。現在は、質問紙の作成に取り組んでいるところであり、学部内の倫理審査委員会の審査を受けた後にプレテストを実施し、本調査に移る予定にしている。また、できるだけ多様な視点からの意見を得ることができるように、並行して対象者の選定と調査依頼の準備を進めている。
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