2004 Fiscal Year Annual Research Report
喘息学童のコンプライアンス-日本語版Asthma Compliance Instrumentの信頼性・妥当性の検討-
Project/Area Number |
16791417
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
山田 知子 愛知医科大学, 看護学部, 助手 (80351154)
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Keywords | 気管支喘息 / 思春期 / コンプライアンス / 尺度開発 |
Research Abstract |
日本語版Asthma Compliance Instrument開発過程における予備調査の実施 英語版ACIの翻訳と逆翻訳,内容分析,喘息児3名を対象としたプレテストを行った後,日本語版ACIを完成させ,外来通院中の13〜17歳の喘息児175名を対象として予備調査を実施した。 1.信頼性分析 ACI全42項目での信頼性係数αは0.86,コンプライアンスの領域13項目で0.66,コンプライアンス関連要因の領域29項目で0.84であった。 2.妥当性分析 1)小児用Health Locus of Control尺度の「内的統制」とコンプライアンス領域の「責任感」「意図」とのSpearman相関係数はそれぞれ,0.27,0.43(p<0.01)で,構成概念妥当性を概ね支持できると考えられた。 2)Japanese School aged Children with Asthma QOL 3^<rd>のQOL総得点とコンプライアンス総得点とのSpearman相関係数は0.29(p<0.01)であった。 3)コンプライアンス総得点と関連要因領域下位尺度とのSpearman相関は,「両親の支援」r=0.52,「動機」r=0.51,「医師の支援」r=0.44,「ケアの成果」r=0.41,「看護師の支援」r=0.36,「普通という感覚」r=0.24で,Kyngasの理論を説明できる関係性が示された。また,コンプライアンスには「両親の支援」が強く関連しており,両親と医療従事者との良好な関係がさらに影響することが示唆された。 4)因子分析の結果,12因子が抽出された(KMO=0.73,累積寄与率56.3%)。コンプライアンス領域では「セルフケア行動」で因子的妥当性が確認された。「協働」は関連要因領域の医療従事者の支援に関する下位尺度と同じ因子に含まれた。関連要因領域では「両親の支援」,「普通という感覚」で因子的妥当性が確認された。
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Research Products
(2 results)