2004 Fiscal Year Annual Research Report
神経性食欲不振症の子どもとその親を支援する看護師の役割に関する研究
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16791419
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Research Institution | The Japanese Red Cross Hiroshima College of Nursing |
Principal Investigator |
種吉 啓子 日本赤十字広島看護大学, 看護学部, 助手 (80352053)
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Keywords | 神経性食欲不振症 / 看護師の役割 / 家族 |
Research Abstract |
本研究は、神経性食欲不振症の子どもとその親を支援する看護師の役割を明確にし、看護実践が行われている「場」に還元することを目的とした。本年度は、(1)看護師を対象に、看護支援の現状を調査する。(2)神経性食欲不振症の子どもは看護師に何を求めているのか、また、看護師は子どもと親への看護をどのように考えているのかを面接調査により明確にする。(3)(1)で得られたデータと(2)で得られたデータを分析し、役割の明確化と看護支援の検討を行なう。以上を計画した。なお、調査を行なう際には倫理的配慮を行い、プライバシーの厳守、研究参加は自由意志であること、得られたデータは研究以外では使用しないこと、研究成果を発表することなどを口頭及び文書で説明し同意を得た後に行った。 (1)自作のアンケート用紙を用いた調査…全国の400施設に研究協力を依頼し、承諾が得られた58施設に対し、行われている看護支援の現状を把握することを目的としたアンケート用紙を送付し回収した(回収率76.4%)。 (2)看護師・本人からの面接調査…神経性食欲不振症の子どもを看護している看護師に対して、思いや考えなどの面接調査を行った。看護師への調査依頼は、(1)の調査依頼を行う際に同時に行い、承諾の得られた4施設25人に行った。また、神経性食欲不振症の専門的治療を行なっている医療機関での研修会や家族ミーティングに参加し、多くの示唆を得た。その際、神経性食欲不振症の子どもの紹介を受け、1名に面接調査を行った。 (3)データ分析…アンケート用紙を用いた調査は、児童精神科と小児科の比較、経験年数の比較、など行い分析を進めている。看護師への面接調査は、児童精神科と小児科の看護師に行い、双方の看護師の思いや差異に注目するとともに、看護師の役割を見出せるように分析を進めている。本人への面接調査は、病気や家族に対する思いや医療機関への思いに注目し分析を進めている。
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