2005 Fiscal Year Annual Research Report
高度医療依存患者在宅療養支援の特定機能病院・訪問看護ステーション相互連携システム
Project/Area Number |
16791426
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
佐々木 馨子 群馬大学, 医学部, 助手 (20334104)
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Keywords | 在宅栄養管理 / 在宅呼吸管理 / ストーマケア / 在宅療養 / 地域連携看護師 / 訪問看護ステーション / 看護連携 |
Research Abstract |
医療依存度の高い患者の在宅療養追跡調査を行った。本調査では、1)特定機能病院における医療依存度の高い患者の特性と受療動向の実態、2)在宅療養ニーズ、3)病院看護職と地域看護職の連携内容と課題を明らかにすることを目的とした。調査対象病院看護職と訪問看護職が連携して支援した医療依存度の高い患者6名を対象に、診療録、訪問看護支援記録を資料として対象者の基本的属性、疾病・治療経過、看護経過、受療動向、看護職連携内容について、看護職への聞き取りにより支援内容および連携内容について資料を収集した。対象者の年齢は35歳から85歳、疾患は癌4名、クローン病1名、進行性筋ジストロフィー1名、医療処置内容は中心静脈栄養法、人工肛門、気管切開、胃瘻、非侵襲的陽圧換気療法であった。病院看護職と訪問看護職が連携を開始した時点でターミナル期のものが4名であった。連携を開始した入院は、入院期間が5-142日、訪問看護ステーション利用決定から退院までの期間が3-26日であった。連携開始から調査終了(または死亡)までの期間は46-507日であった。病院看護職と訪問看護職の在宅療養準備期の連携回数は3.2回(2-4回)、そのうちカンファレンスによる連携は1回が5名、0回が1名であった。連携内容は、病状理解、患者・家族の医療処置管理状況の確認、医療処置技術習得、支援方法助言、看護の継続、医療態勢整備等であった。在宅療養期の連携回数は5.5回(3-10回)で、そのうち再入院した3名の入院中の連携回数は3.3回(1-4回)であった。連携内容は、医療処置技術習得、医療態勢見直し、療養・受療状況の理解、医療処置トラブル対応、不足物品入手、死亡連絡等であった。在宅療養を支援する看護相互連携は、病院看護職と地域看護職が双方向に連絡し、退院前の在宅療養準備と退院時に予測できない在宅療養中に生じた変化への対応が重要である。
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