2004 Fiscal Year Annual Research Report
介護保険制度下のケアマネジメントにおける介護支援専門員と保健師の協働
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16791443
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Research Institution | Niigata College of Nursing |
Principal Investigator |
斎藤 智子 新潟県立看護大学, 看護学部・看護学科, 助手 (00300096)
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Keywords | 保健師 / 介護保険制度 / 介護支援専門員 / ケアマネジメント / 介護技術 |
Research Abstract |
本研究の目的は、介護保険制度下のケアマネジメントにおいて対応困難を生じている介護支援専門員に対する保健師の支援技術を明らかにすることである。本年度は、以下について実施した。 市町村に所属し、介護支援専門員への支援実績のある保健師17名を対象に半構成的面接法によるインタビュー調査を実施し、保健師が介護支援専門員に対して行った支援過程に沿って支援行為とその意図を聴取し、作成した逐語録の内容を質的帰納的に分析した。結果、17名の保健師による22事例の介護支援専門員への支援過程から保健師の介護支援専門員への支援技術として、次の知見が得られた。 1)保健師の行う介護支援専門員への支援の意図には、「支援の必要性の判断」、「問題の明確化」、「支援の実施」、「支援の評価」、「地域支援体制拡充への発展」の局面があった。2)保健師の介護支援専門員への「支援の実施」の意図の中には、介護支援専門員の《ケアマネジメント能力の向上を図る》と、《ケアマネジメントを実施しやすくする》意図があった。3)介護支援専門員への支援行為として、保健師が働きかける対象は、介護支援専門員、利用者・家族、ケアチーム、ケアスタッフ・関係者と多岐に渡っていた。4)保健師は、介護支援専門員への支援方法として、直接示す、モデルを示す、保健師が介在して関係をつなぐ、他のケアスタッフ・関係者を介在させて関係をつなぐ、役割を分ける、体制を作るという方法を用いていた。 今後は、さらに分析を継続するとともに、介護支援専門員への調査等を行い保健師による効果的な介護支援専門員への支援技術を明らかにしていく。
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