2004 Fiscal Year Annual Research Report
乳幼児の子を持つ親の養育肯定感に関する縦断的研究-養育肯定感尺度を含めて-
Project/Area Number |
16791447
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Research Institution | Osaka Prefectual College of Nursing |
Principal Investigator |
都筑 千景 大阪府立大学, 看護学部, 助教授 (00364034)
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Keywords | 乳幼児 / 肯定的感情 / 育児 / 自己概念 |
Research Abstract |
本研究の目的は、乳幼児を持つ親の養育肯定感を測定する尺度を開発し、養育肯定感を促進、阻害する因子を明らかにすることである。初年度である平成16年度は、養育肯定感を測定する尺度を開発するために、以下の課題に取り組んだ。 1.親の養育肯定感情に関する文献レビュー 養育に関する肯定的な感情を表す構成概念を検討するため、まず文献レビューを行った。養育に関する感情については、育児不安や育児ストレスなどの否定的感情が中心であり、肯定的な感情に関しての研究は少なかった。その中で、自己効力感、満足感、セルフエフィカシー、セルフエスティームなどが肯定的感情を示していると考えられた。しかし、それらを取り上げた文献のなかで、本研究で注目しているstrength視点に関して言及しているものはみられなかった。そのことより、本研究において規定する養育肯定感情の概念についてさらに検討していく必要があると考えられた。来年度は文献検討及びインタビューや予備調査を行い、本研究で用いる養育肯定感の概念やその構成要素について検討し、尺度開発を進めていく予定である。 2.調査フィールドの開拓および交渉 調査フィールドの開拓とヒアリングを行った。それら地域で実施している母子保健事業とその概要についてヒアリングを行う中で、フィールド調査実施の可能性について協議していった。17年度には選定されたフィールドにて、育児中の親を対象とした調査を実施できるよう準備を進めている。
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