2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16791451
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
鈴木 久美子 自治医科大学, 看護学部, 助手 (80341783)
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Keywords | へき地 / 地域ケア体制 / 連携 / 保健師 / へき地診療所看護職 |
Research Abstract |
1.地域ケア体制づくり、へき地医療に関する国内外の文献および先行研究の検討 本研究の目的である「へき地診療所看護職と市町村保健師の連携を中心とした地域ケア体制のあり方」を追究するために、国内外の先行研究を文献等から検討した。国内においては、へき地診療所看護職と市町村保健師との連携の現状に関する調査研究や報告はほとんどない状況であった。地域ケア体制づくりに関する調査研究についても、地域特性による区分がなされているものは見当たらず、本研究の意義を再認識した。国外においては、米国や豪州、カナダのrural nursingに関する文献を検討し、とりわけカナダにおいてへき地診療所看護師(rural clinic nurse)を中心とした地域ケア体制が確立されている状況が確認できた。今後は保健師(community health nurse)との連携について検討を進める予定である。 2.離島におけるへき地診療所看護職と市町村保健師の連携の現状および連携の成果についての調査 本年度は、へき地の地域区分の中で本土と分離しておりへき地の特徴を非常によく表していることから、離島に焦点をあて、へき地診療所看護職と市町村保健師の連携の現状および連携の成果についての調査を実施した。その結果、要介護者のケアチームづくりにおける課題として、住民の緊密な関係性を十分にふまえた個人情報管理の重要性や、専門職不足や短期間での交代によりチーム内で援助目標を共有することの困難性が明らかになった。また、ケアチームが有効に機能するためには、住民の健康生活に責任を持つという立場から市町村保健師がリーダーシップを発揮することの重要性および保健所保健師のバックアップの重要性が示唆された。
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