2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16791457
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
岡本 双美子 大阪市立大学, 医学部, 助手 (40342232)
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Keywords | 遺族 / 遺族ケア / 悲嘆 / 死別 / 緩和ケア / 在宅ホスピスケア |
Research Abstract |
目的:遺族会で行われているサポート内容を明らかにし、また、一方向(受けているか提供しているどちらかのみ)のサポートと相互的(受けているそして提供もしている二方向の)サポートの違いを比較し、その効果を明らかにすることを目的とした。 方法:調査対象は遺族会会員506家族。調査期間は平成17年1〜2月であった。 結果:有効回答率25.1%、男性3名、女性124名であった。遺族の平均年齢は37.33歳(SD=5.75)、最低年齢25歳、最高年齢70歳であった。死後経過年数は平均6.21年(SD=5.41)、最短3ヶ月、最長で40年であり、遺族会の入会経過年数は平均4.64年(SD=3.56)、最短2ヶ月、最長で13年であった。 遺族会で受けているサポート内容尺度の4因子モデルの因子構造を確認(検証的因子分析)した結果、適合度は良く(カイ2乗値=69.969(df=62);p値=0.228)、モデルは受容された。また、遺族会で提供しているサポート内容尺度について、因子分析の結果、遺族会で遺族が提供しているサポートには「情緒・認知的サポート」、「情報・専門的サポート」があることが分かった。 さらに、一方向のサポートと相互的サポートを比較すると、相互的サポートの方が死別後の悲しみは軽減している傾向があることが分かった。 考察:遺族会で遺族が受けているサポートには「情緒的サポート」、「認知的サポート」、「情報的サポート」、「専門的サポート」があること、また、遺族会で遺族が提供しているサポートには「情緒・認知的サポート」、「情報・専門的サポート」があることが分かった。 さらに、一方向のサポートと相互的サポートでは、相互的サポートの方が悲しみは軽減している傾向があることが示唆された。
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