2016 Fiscal Year Annual Research Report
ハーシェル及びプランク衛星観測によるフィラメント状分子雲の起源の解明と星形成理論
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16F16024
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
犬塚 修一郎 名古屋大学, 理学研究科, 教授 (80270453)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ARZOUMANIAN DORIS 名古屋大学, 理学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2016-10-07 – 2019-03-31
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Keywords | 星形成 / 分子雲 / フィラメント / 磁気流体力学 / 偏光 / 星間磁場 |
Outline of Annual Research Achievements |
9月末に来日してからの約半年の期間内に,野辺山45m鏡を用いて牡牛座領域の一部のフィラメント状分子雲の詳細な分子輝線観測を行った.その観測データの質は極めて良かった.星形成活動を行っているフィラメント状分子雲の速度構造についての興味深い特徴が検出できた.この内容については,九州大学にて開催した星形成についての研究会で報告した.また,その内容についてはさらに詳細に解析して,名古屋大学及びフランス・サクレーの研究者グループと共同研究として論文を発表する予定である. また,外国人特別研究員と受け入れ研究者はフィラメント状分子雲における星形成過程についての詳細な描像を吟味しており,それを観測的に示すための方法についての計画を練っている.特にフィラメント状分子雲とそれを貫く星間磁場の相対的な構造についての観測方法を検討した.これは2017年4月に外国人特別研究員自身が実行するハワイJCMTサブミリ波望遠鏡を用いた連続波偏光観測の準備となる.この観測は日本が英国・カナダなどを含む国際共同研究JCMTビストロ計画の一部であり,その目的も分子雲における磁場構造の解明であり,星形成活動に対する磁場の効果を解明することである.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
観測計画がある程度順調に進んでいるので,観測データを解析して星形成活動に関する研究論文を仕上げることができそうである.
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Strategy for Future Research Activity |
観測データを解析して理論的な研究成果と比較することで星形成活動について観測的な解釈を与える.また,その成果について論文としてまとめる.
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Research Products
(7 results)